関東地区にいる長崎を愛している人が、それぞれの視点で、長崎の外部にある長崎ゆかりの様々な素材、長崎の外にいるからこそ見えてくる長崎の隠れた素材を発掘し、それを加工することにより、長崎の活性化につなげていきます。

2010年01月18日

研究成果報告書

皆さん!寒いですが、お元気ですか。
さて、長崎市から、伝習所塾の研究成果報告書の原稿作成依頼があったことは既にメールでお知らせしたとおりです。各テーマのリーダーの方々には、半ページに収まるようにエッセンスをまとめていただくよう、お願いもいたしました。
さて、今回は、研究成果報告書の在京長崎応援団塾の項の一番最初に見開きで塾の概要を紹介するページがありまして、この週末にその草稿(予定原稿)を書いてみましたので、ここに掲載いたします。
皆さんも意見があるかと思いますので、下記の草稿についての修正意見がありましたら極力具体的な修文案の形で、このブログにコメントしてください(メールで意見を頂くと、ほかの塾生が閲覧できなくなりますので、必ずこのブログ上でコメントをいただきたく、お願いいたします)。
          記
■ 塾長コメント ■
 長崎市東京事務所の方から、長崎伝習所塾を東京でもやってみたい、とのお話を頂いたのは昨年初だった。東京のような広い町で定期的に人を集めて、しかもまとまった成果を出すような活動はできるのだろうか。迷った時期もあった。ただ、やってみなければ何も始まらない!との思いで、手を挙げた。
 それから一年余り。塾の活動は、船頭たる塾長の不手際からダッチロールを繰り返しながらも、ゴールにたどり着いた。その原動力は、何といっても在京長崎応援団という塾名そのままの、「長崎のために」と集まった塾生の皆さんの熱い思いだ。むしろ、塾生に背中を押されて、ゴールに辿りついた感が強い。
 また、東京での長崎伝習所塾開催という初めての試みであったが故に、関係者の皆さんに様々な我侭をきいていただき、また、成果についても水準を求めず、まずは完走すればよい、との気楽な気持ちで取り組ませていただいたので、今があると感謝している。

■ 塾の目的 ■
 この塾の目的は2つある。一つは、東京近辺に住む長崎フリークが何らかの形で長崎のため何かをすること。もう一つは、東京近辺に住む長崎フリークのネットワークを形あるものにすることだ。
 一つ目の課題については、長崎市内で活動している塾のように、テーマを一つに絞って全員で取り組む、という考え方もあった。しかし、ここは東京だ。自宅も離れているし、全員が定期的に一同に会することを求めるのは難しい。であれば、一番成果をまとめやすいやり方を考える必要がある。場合によっては一人でも活動できるように、各自が思い思いのテーマを選択しそれをレポート等の形で纏め上げられれば良いのではないか。ということで、各自が興味あるテーマを選択し、それをレポートのような形に取りまとめ、成果物はそのレポート集とすることとした。  
 もう一つの課題は、ヒトの基盤作りだ。とはいっても、既にこの塾に手を挙げてきた時点で、「長崎に対する思い」というバーをクリアしている塾生ばかりなので、そうした個々の思いを有機的に連携させられるような、しかも長続きするようなインフラを整備しようと目指した。

■ 塾の研究・活動内容 ■
 東京では、一箇所に集合するだけでも、集合するための移動時間・コストがかかる、勤務後となると会議開始時刻が遅くなる、等の問題を避けられない。現に、この塾の定期会合は一ヶ月に1回開催されておらず、また、会議室の都合で1回の開催時間が1時間強に制限されていた。このため、日常の情報伝達・意見交換はインターネットやメールの活用を基本とした。その一方で、定期会合の限られた時間は、個々の研究についての意見交換よりも、特に重要な作業スケジュールや段取りの説明など、ロジスティックな内容が中心となった。ただし、そうした内容だけだと定期会合は乾燥したものになる。このため、定期会合の後には、必ず有志で居酒屋に繰り出し、ここぞとばかり、潤いのある話をした。
 一方、研究活動は各テーマごとの担当者が自由に価格立案・遂行した。塾からは、期限と分量を伝えるだけである。各テーマの担当者は、ネットを通じて他のテーマの担当者に参加を呼びかけたりもした。逆に、担当外のテーマに関して意見を伝える塾生も出てきた。無秩序な運営を善意と好意が助け、塾活動は前進していった。
 また、定期会合のうち一度は、壱岐の老舗旅館で修行をしている塾生のプロデュースで、とある店を借り切って壱岐料理のパーティを開催した。壱岐から旅館の女将も参加され、その時は参加者が膨れ上がった。この塾の塾生は、とりわけ美味しいものに目がない。

■ 塾活動の成果 ■
 塾生の熱い思いを形にしたレポート集は、とりあえず完成した。素材が歪まないように、塾として塾生の活動や主張をコントロールすることは避けたため、レポート集はご覧になれば一目瞭然だが、荒削りな料理を一緒に皿に盛り付けたようなものである。個々の料理全体に通じるコンセプトのようなものはなく、共通点は「オレは、私は、長崎のために何かしたかった」という叫びだけだ。結局、塾生たちで選んだテーマは14に上った。ふるさと納税やブランド力、人材育成など、比較的堅めのテーマから、観光、映像、そして蝶々夫人や今流行の坂本龍馬、自らの長崎単身生活を綴った柔らかいテーマまで種々雑多だ。
 考えてみれば、長崎の卓袱料理も、その時々の贅を無秩序に一皿に盛り合わせたものである。この塾の成果に似ている。「和」「華」「蘭」という響きも含め・・・?。そして、料理人たる塾生たちは胸を張る。この熱い思いで作り上げた料理を、熱いうちに召し上がれ!と。
 なお、こうした経緯で作成された冊子であるため、掲載されている文章の記載や意見・主張の責は全て作成者たる塾生に帰すものであり、伝習所塾を取りまとめている長崎市とは無関係だ。
 一方、東京での長崎フリークネットワークの構築は、オンラインとオフラインの二本立てとした。前述の通りメールで様々な情報交換もしたし、ある塾生の好意により、在京長崎応援団塾のサイトも立ち上げた。サイトの活用実績は未だ十分とはいえないかもしれないが、単なる事務連絡にとどまらず、長崎への帰省時の話題を提供したり、分科活動の簡単なレポートを掲載したり、徐々に稼働率が高まっている。このサイトが、東京近郊在住の長崎フリークの「溜まり場」に成長していってくれたら素晴らしい。
 一方、face to faceのオフラインの活動は、定期会合の後の居酒屋ツアーが代表的だ。しかし、長崎まで行って料亭で検番さんと楽しいひと時を過ごしたり、長崎出身の大将がいる居酒屋に集まったり、岩崎邸を見学したり、様々な分科会が派生的に発生した。まさに活きている、そして繁殖している塾活動だな、と感じた次第だ。この塾の塾生は、どうやらオンラインの繋がりより、オフラインの接触を嗜好するようだ。
 とにもかくにも、在京長崎応援団塾の1年が終わった。ただ、仮に塾が終焉したとしても、塾生にとっては、このつながりがスタートしたことに他ならない。来年の今頃も塾生の誰かが居酒屋で集っていそうな気がする。
          以上


Posted by 在京長崎応援団塾 at 11:00│Comments(2)
この記事へのコメント
塾長、皆様、お疲れ様です。

「塾概要」、拝読しました。全くその通りだと思います。修正希望はありません。
追加の意見としては、冊子に盛り込みきれない「活動の軌跡」である塾のBLOGのアドレスを文末に掲載してもいいのではないでしょうか。

ただでさえ世知辛い世の中に加えてこの大不況。
そういう環境の中で「長崎を愛し、応援したい」というもの好き(?)な塾生が集えたことは素晴らしいご縁でした。
居酒屋を中心とした(笑)活動の中で、色々な意見交換をすることで、塾生それぞれの長崎への想い、愛し方、感じ方、楽しみ方の違いを知ることができ、貴重な財産となりました。

入塾当初、個人的には、ある程度の統制がないと纏めていくのは難しいのではないかと心配した時期もありましたが、制限を設けないことに徹底された塾長の方針は大正解だったと思います。まさに卓袱料理ですね。

次年度以降どうなるかわかりませんが、東京で出来上がる「卓袱料理」を、作るほうも食べるほうも、お互いのこだわりを理解しながら、大勢の仲間で楽しめるといいですね。

締め切りまであとわずかですね。お互い頑張りましょう!
Posted by 八児正紀 at 2010年01月18日 12:44
八児さん、早速にコメントありがとうございます。
他の方のコメントもうかがったうえで、採集版にいたします。
Posted by ふかのこうへい at 2010年01月22日 11:01
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